サドベリー教育に想う〜自由という牢獄を与えることで、自由を操る自立心を養う〜

 

書芸教室の会員で書芸アーティストのKさんが、ご夫妻が運営されている東京サドベリースクール
サドベリースクールを卒業した息子さんを持つ、コピーライターの蓑田雅之さんが書かれた記事が、小学館のHugKumで紹介されています。
子供の意志を尊重し、サドベリースクールに通わせ、好きなことをやらせていたら、案の定、ゲーム三昧になったそうですが、さて、その後、どうなったと思いますか?

 

以下、蓑田さんの記事より
「スクールの創始者のダニエル・グリーンバーグさんの本には、こう書かれています。「子どもは学びたくなったときに、いちばんよく学ぶ」。子どもには生まれながらに好奇心があり、本能的に学びたくなる力を持っている。大人が教えたり、意図的に導いたりすることは、かえって子どもの学ぶ力を奪うことになる。だから、この学校では子どもに「教える」ことをしないのだと。」
自由という牢獄を与えることで、自由を操る自立心を養うというサドベリー教育に、人間を信じ、失敗にも成功にもトコトン寄り添うことで、全人類の精神的な成長進化に寄与せんとする気高い理念を見る思いです。
で、思えば、自分が十日町の真浄院様で月イチで開かせていただいている「真浄院書芸教室」も、及ばずとも似ているところがあるんじゃないかなと。
たとえば、先日、初参加した小一の児童が、教わることもなく、筆はもとより刷毛や箒、木の枝やカラスの羽を試行錯誤しながら使って、一作一面貌の作品を作っていましたが、もし初めから、「筆の持ち方はこうで、こうやって書くのだ」といったように教え込んだなら、その児童の自在な書き振りや作品が生まれてくることはなかったでしょう。
お腹が一杯なのに、「お前の将来のためだ。もっと食え!」と無理やり詰め込むことが、ほんとうに子供たちの成長と幸福につながるのか?
教育にも正解はなく、合う合わないもあるとは思いますが、不登校や子供たちの自殺が軒並み増えている昨今、偏差値による振り分け受験を中心とする旧態然とした教育システムのあり方も含め、教育の理念や方法論について、よくよく考えるべき時にきているように思われます。

サドベリースクールも含め、近年新たに誕生した各種のフリースクールと、子供たちの全人間的な成長と自立に寄り添う、志ある公教育の機関、職員の方々が、子供たちはもとより全人類の希望の星たらんことを願います。

6月1日(土)開催予定の、東京サドベリースクール、学校説明会のご案内
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