新潟県津南町の【農と縄文の体験学習館】なじょもんで開催中の『JOMONの風2022』を鑑賞。目当ては写真家の中井菜央さんの展示。竪穴式住居内に飾られているというので、楽しみに行かせてもらってきました。
あいにくの雨模様でしたが、おかげで竪穴式住居が再現された「縄文ムラ」を貸切で見学。
ぐるっと歩き回って、目当ての中井菜央さんの展示がされている竪穴式住居に辿り着きました。
入り口に掲げられている中井さんのステートメントに感じ入るところあり。
竪穴式住居に入るのも初めてなので、ワクワク♪
薄暗いどころか、暗くてほとんど見えませんでしたが、ああ、やっぱり中井さんの写真は書芸に通じてるな、と思いました。
「書芸は筆線の芸術である」と言いながらも、実はこの世界に線は有りません。
物と物との境目が形作るラインが、人の目に線として認識されるのであって、線自体があるわけではないのです。
例えば、「山の稜線」と言うけれども、線と言いながら、見る場所によって稜線は変わる。
つまり「山」と「空(空気)」の境目が線として意識される、ということです。
中井さんの写真に見る形、線、色ともに、実に書芸に通じるところがあり、しかもそれが、意図的に描き表されたものではなく、中井さんの眼で事物を切り取ることで生み出されているところに、面白さと不思議な魅力を感じます。
『JOMONの風2022』は、明日8月21日(日)が最終日。
縄文をテーマとした多数のアーティストたちの共演となっており、面白い作品が色々と見られます。
まだの方は、ぜひ明日はドライブがてら、なじょもんへどうぞ!
なお津南町では、壯弦が代表銘柄の書を揮毫させていただいている苗場酒造さんで、大地の芸術祭関連の展示やイベントを開催中です。どうぞ合わせてお立ち寄りください。
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