私は将棋や格闘技と並ぶくらい、お笑いが大好きなんですが・・・
以下のダウンタウンのお笑いコント、見たことありますか?
ジジイになって売れなくなったダウンタウンが、仕事欲しさに吉本興業のロビーをうろついている。
誰か仕事くれへんかなぁと。
そこでようやく捕まえた、今田耕司扮するプロデューサー曰く「仕事、あるにはあるんですけど、とてもダウンタウン師匠にお願いできるようなモンじゃないんで・・・」 ダウンタウンが、「かまへんから、ゆうてみい」と言うと、「いやあ、デパートの営業の仕事で、日当が二人で1万円なんですわ」と。対してダウンタウンが顔を見合わせて、「ありやなぁ‼️」と頷き合う、というオチW
このコントを見た当時は、可笑しくて笑うばかりだったけど、いま思うに、めっちゃ大事な教訓が含まれていたんだなと。
つまり、人様から、無茶なこと、ムカつくこと、とても賛同できないようなことを言われたときに、「そりゃ無いわ!」と速攻で反論するのではなく、まずは「ありやな!」と、相手の主張を受け止める。自分には到底理解できないようなことを言われても、「私には賛同も納得もできないけれど、なるほど、あなたはそう考えるのですね。」と心の中で呟きながら。
そうすると、なんで分かってくれへんの、という相手への甘えや嫌悪感、ロジックで相手を打ち負かそうとするヒステリックな闘争心といったものが弱められて、うまくすれば、逆に相手があなたのために、より良いアイデアを提供してくれるようになる。
いや、特に若いうちは、ドンパチ、ミサイルの撃ち合いをしたくなるのもわかるし、そのほうが側で見てたらオモシロいのかもしれないけど、やはり、自分とは違う考えがあることを受け入れることで、互いに心穏やかになり、世界も平和になるなんじゃないかと思うわけです。
で、その際に大事なのは、妥協して相手に追従するのではなく、「自分とは違う考えがあることを受け入れる」ということ。
特に、身内や親しい友人、ビジネスパートナーといった近い関係にある人ほど、自分がカチンとくるようなことを言ってくるもの。でもそれは、あなたのことを真剣に考えてくれているからであって、そんな時、なんで自分の想いを分かってくれへんの?と嘆いたり、怒って相手を打ち負かそうとするのではなく、『ありやな』精神で受け止めたなら、人間同士の関係も緩やかになり、世界もまた緩やかに繋がっていくんじゃないかと・・・
稲香の芳る秋晴れの農道を歩きながら、ふとそんなことを思ったのでした。
SOGEN書:『笑』(HMVお笑いキャンペーンロゴ)