BSN新潟放送特番『耕して天に至る』タイトル書制作

 

BSN新潟放送社長、佐藤隆夫さんからの直々のご依頼で、『耕して天に至る』という新潟県十日町市松代の棚田を舞台としたストーリー番組のタイトル書を揮毫させていただきました。

佐藤さんとの親交は、拙著『故郷〜魂のふるさとへの回帰 書芸家壯弦ものがたり』の出版がらみで、一昨年、地元の名士の方のご紹介で、私の十日町の実家までおいでいただいて以来のこと。松代の茅葺の家を別荘とされておられることもあって、その後、十日町の星と森の詩美術館で開催された『平野壯弦書芸展ー書芸家への軌跡ー』にもお運びくださり、関連会社の社名ロゴや書作品のご依頼もいただくなど、近しくさせていただいております。

今回、佐藤さんが松代の茅葺の家に棲みながら、小さなカメラで撮りためた映像を、BSNの若い社員の方が編集して番組にしてくれることになったとのこと。
佐藤さんが松代を舞台に作る番組は、建築デザイナー、カール・ベンクスさんを追いかけた「よみがえる民家」以来、20数年ぶりとのことで、立場上、自ら番組を作ってはいけないのかなと 悩んだけれども、思いきってやってみることにしたのだそうです。
ついては、番組タイトル『まつだい棚田ストーリー 耕して天に至る』の書を一筆お願いしたいとのお声がけをいただき、そのような思い入れのある番組の題書をご依頼いただいたこと有り難く、精魂込めて制作にあたらせていただきました。

書制作にあたっては、アート作品であれロゴ書作品であれ、ご依頼くださった方の想いやコンセプトを受けて当たらせていただいており、今回もそのあたりのことを佐藤さんに伺ったところ、次のようなお言葉をいただきました。

「農業をするには条件が悪い棚田ですが、昔の人たちは、人力で山のてっぺんまで田んぼを耕して米を作りしました。棚田は、汗が染み込んでいます。その棚田が担い手不足で危機的な状況である一方で、環境保全の視点から今見直されています。棚田を耕すことは未来を耕すこと、棚田の再生は、人間そのものの再生です。美しい棚田の風景は、私たちに癒しを与えてくれます。具体的には、おもに、棚田に魅せられた2人の男性の新たな取り組みを美しい棚田の風景や営みを交えながらお伝えするものです。」

かような想いを受けては、全霊をもって書作に臨まざるを得ず、結果31点を制作、ご覧いただいたところ、「沢山書いていただきありがとうございました。さすがにどれも素晴らしいです。選べませんが、選びました。」との即答をいただきました。日が無いこともありますが、流石に一瞬で事を見定めるトップ企業の社長の決断力はスゴいもんだと。

そして選んでいただいたのが、以下の書です。

 

様々な方向性の中から、もっとも王道を征く書をお選びいただいたのではないかと。
他の30点もそれぞれに面白いので、東京の書芸塾等で紹介させていただけたらと思います。

「視聴率が取れそうなグルメ番組では ないので、無理にはお勧めできません。でも、本心は、是非見て欲しいのです。」とは佐藤さんの言。

『まつだい棚田ストーリー  耕して天に至る』
放送は2月18日(土)16時より16時54分まで。
ぜひご視聴ください‼️

 

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