『マトリックス レザレクションズ』に想う

 

マトリックスシリーズは大好きで、ぜんぶ観た気になってたけれど、『マトリックス レザレクションズ』は初めて観ました。封切られたのが、もう4年も前だから、観た人もいるのではないでしょうか。
意味深で、何度か見ないと分からないところもある感じだけれど、これはまたとても面白かったので、まだ観ていない方は、よかったら夜のロードショーにどうぞ。
映画『マトリックス レザレクションズ』予告 2021年12月17日(金)公開
映画の中には、ときに人間の本質を抉る描写やセリフがあって、ハッとさせられることがあります。
本作も、ラストシーンでの負けた敵のセリフがおもしろかった。
メタバレになるから、映画を見たい方は、スルーを。
その印象に残ったセリフとは・・・
「好きにやればいい
この世界を作り直せ
空を虹で彩れ
だが忘れるな
シープル(羊のような人々)は無くならない
この世界が好きなんだ
感傷的なことは望まない
自由も権利も求めない
従順で支配されたがっている
欲しいのは慰めと安心なのだ
君らも孤独な眠りに戻ることになるだろう
彼らのように」
ってことで、なるほど・・・
この世界は、自分も含めて、みんなけっこう我が儘なくせに、シープルでいたい人で溢れているようにも見えます。
それは生まれついての性分もあるだろし、生育環境や教育で培われる場合もあるでしょう。
自身、「書芸を通して解放を!」などと謳う一方で、「M奴隷募集!」とか言ってたしW
いや、自分自身の中にも、解放されたいという思いと束縛されたいという思いの両方があるように思います。
ただ、自分が嫌いなのは、金や権力で他者を抑圧し、自分の意に従わせることであり、また従わされること。そして、それは善悪の問題というよりも、愛と美学の問題なのです。
東洋医学の陰陽学説によると、「陰極まれば陽となり 陽極まれば陰となる」とのこと。
人間の心身も宇宙の陰陽の法則の中にあるとすれば、完全なる正義も完全なる悪も無いのと同様に、完全なる解放も、完全なる束縛も、また無いのかもしれません。
さて、あなたは誰かを束縛したいと思いますか?
それとも誰かから束縛されたいですか?
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