橋本桂子とゆかりの作家によるグループ展《COREs2》を長岡市ギャラリー旅のそら屋で鑑賞

 

長岡市の喫茶併設ギャラリー「たびのそら屋」にて開催された、橋本桂子さんという作家の方との繋がりによるグループ展を拝見。
こちらは、長岡市栃尾の紙漉き・サトウ工房の佐藤哉さんからのご縁で、佐藤さんも手漉き和紙を出展されていた。

長岡市は昔から産業の町で、芸術文化面ではイマイチと思われることもある一方で、美術やデザイン、書道、茶道、花道といっ日本文化に対して高い関心を示す人たちも少なからずいる土地柄。
そうした中で、私設のギャラリーやアートスペースを運営され、故郷に貢献されている奇特な方々も。
初めて訪れた「たびのそら屋」もまた、そうした希少なギャラリーの一つ。

本展に興味を持ったのは、橋本桂子さんという、上越市出身で女子美大を出られ社会派の美術家が2020年に48歳の若さで他界され、その橋本さんとつながりのある作家たちによる展覧とのことだったから。
広島の原爆ドームの上空に飛行機雲で「ピカッ」の三文字を書いて物議をかもしたChim↑Pom(チン↑ポム)のようなコアな芸術家集団もある一方、橋本さんの場合は、人々が生き生きと生きることが出来る、より豊かな世の中を希求するリアルな社会運動も含めての芸術活動であり、芸術則人生、人生即芸術を地で行った稀有な芸術家の一人といえるだろう。

芸術は時空を超える。
その一方で、現実に目をつぶって、ただただ自分の理想とする世界に耽溺するばかりでは、人々の魂を射抜くような力のある芸術作品は生まれはしないだろう。
たとえどんなに光り輝いて見える作品であっても、そこに人間存在としての闇の裏付けがなかったなら、薄っぺらいものになるのではないか。
友人から「あまり世の中の負の部分には目を向けないほうがいいよ」と忠告されたが、世界で起こった、また今も起こっている、人間が巻き起こす悲惨な出来事からも目を逸らさずにいたいと自分が思うのは、だからなのだ。

本展は様々なジャンルの作家によるもので、ギャラリー空間、展示とも美しく、楽しめた。
郷土、そして全世界の心ある作家たちの希求する芸術世界が、闇を抱きながら、ますますその光を強くしていかれんことを・・・🙏

*・゜゚・*:.。..。.:*・’・*:.。. .。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.。..。.:*・’・*:.。. .。.:*・゜゚・*

《COREs2》episode2

会場:maison de たびのそら屋(長岡市呉服町2丁目1-5)
会期:2024.10.8-10.20

【出展者】

飯塚直人(漆/上越市)
@tete7010

紙漉き サトウ工房 (和紙/長岡市)
@kmsk_sato

木八個店 (木工/関川村)
@kihachikoten

しおた まこ (絵画、絵画を元に製作した服飾/三条市)
https://siotamako.com

野田英世(水彩スケッチ/長岡市)
@hideyonoda

ひぐちキミヨ(イラスト/上越市)
@kimi.hig

平野照子(陶/宮城県)
@hiranoshokokusafune

linea / 赤木美名子(亀田縞のもんぺパンツ/上越市)
@monpeseisakusho
https://monpeseisakusho.com/

橋本雄一郎 (木製ハンドメイドルアー/上越市)
@yuichiro.hashimoto.7

橋本桂子(ボックスアートなど/上越市)

 

喫茶併設ギャラリー「maison de たびのそら屋」オフィシャルブログ
《COREs2》橋本桂子
http://tabinosoraya2.blogspot.com/2024/10/blog-post.html

 

タイトルとURLをコピーしました